クライミング 谷川岳 一ノ倉沢 奥壁 南陵

「冬山を楽しみたいなら夏山も知っておいた方が絶対にいいよ!最初の目標はやはり谷川岳・一ノ倉だね!」

新井さんのそんな言葉から僕のクライミングはスタートしました。

標高1977m。僕が生まれた西暦と同じで幼少期に富士山の次に名前を覚えたのが谷川岳。
大人になり自然を楽しむためのベースとなっている群馬県みなかみ町にそびえ立ちいつも眺めていた谷川岳。

2年前に登山ルートで初登頂。
昨シーズンにバックカントリースキーで登頂し10年想い続けてきたマチガ沢滑走を実現。

今回はクライミングで挑みました。

新井孝之さん
群馬県警 谷川岳警備隊 副隊長

昭和中期のクライミングブームにより年間の死者が急増し、山岳救助等を専門とする谷川岳警備隊を発足。今まで多くの命を救い、またお亡くなりになった方を、帰りを待つ遺族の元へ届けてきました。

“日本三大岩場”と言われている一ノ倉沢や幽ノ沢のロッククライミングルートを中心とした山岳遭難死者数が世界一という谷川岳において昭和33年の発足以来、2次遭難で命を落とした隊員がいないというプロフェッショナル集団です。

みなかみのローカル仲間から新井さんのお名前はずっと聞いていたけれどお会いできたのは今年の1月12日のマチガ沢滑走。
それ以来みなかみに来た際にはお会いして今までの救助のこと、山のことなど色々とお話を聞きました。

そして新井さんから冒頭のお言葉をいただいた。

目標が決まってからは時間ができたら群馬へ行って新井さんにゼロからクライミングを教わってきました。

と言ってもまだまだ初心者の身。
先日の谷川岳アルパインクライミングでも一緒だった大畠きーち君を合わせた心強い2人と一緒にクライムオン。

近づけば近づくほど覆い被さるようにそびえ立つ岩壁。写真や映像では伝えることのできない高度感。

ぶっとぶような圧倒的な大自然の景色。
今までの山の遊びで見たこと感じたことのない感覚。
前日の雨で岩が濡れていて難しい部分もあったけれど完登!目標を達成しました。

僕は登山家にもクライマーになるつもりもなく、山の中で過ごすわけでもありません。

もちろん自然で過ごすことが楽しく、そして人として役者としての自分に豊かな時間を与えてくれるということもあります。

でもそれだけではありません。

「街の周りに自然があるのではなく、自然の中に街を作っている」

一般的に言われる自然界で起きる自然現象はいつか街でも起こる可能性だってあるのです。

つまり街だって自然界なのです。

街と自然を繋ぐために自然の楽しみ方や過ごし方を提案している身として、様々な角度から自然を経験して知らなくてはいけないし、アテンドする仲間に安心感を与えなくてはいけない。

街に住む多くの人が自然の中へ訪れ、感じ、そしてその感情を持ち帰って街で豊かな時間を過ごしてもらう。僕自身がそのツールのひとつとなることができれば。

そして自然現象をただただ敵視して見て見ぬ振りをするだけではなく、向き合って知ろうとする意識が少しでも増えれば。

だって僕たちは自然現象から絶対に逃げられないから。

それにはまだまだ足りない部分ばかりだけれどもひとつずつ経験を重ねていこうと思います。

これから紅葉シーズン!素敵な風景が待っています。
1泊でも日帰りでも近場の自然を訪ねてみてはいかがでしょうか?
谷川岳はロープウェーを使った登山入門者用のルートもありますよ!

谷川岳ロープウェー ホームページ

谷川岳 一ノ倉沢
その存在感は圧倒的
駐車場から歩いて40分 一ノ倉出合に到着
雲に隠れる目的地を眺める
クライミングをはじめる場所までのアプローチ
雪渓が無くなって川となっているのでこのように迂回して進みます
ひょんぐり滝
滝の水が天に向かって飛び出しています
しっかり安全を確保して進みます
衝立岩をバックに新井さん
衝立岩には多くの物語があります
ご興味がある方は調べてみてください
新井さんのクライミング
必死に登る僕と上から応援する新井さん
完登への最後の一手
前日の雨で岩が濡れているので気を抜かずに
下にいるオレンジのきーち君をみたら高低差が分かると思います
そのまま一ノ倉岳まで登る予定でしたが悪コンディションだったので
懸垂下降にて下山
この吸い込まれる感覚
降りる方向を間違えるとロープが下まで届かないので足を滑らせないように