僕が板の上に立てているのは

初めての商業演劇
初めての時代劇の舞台
それが2011年からはじまった『大奥~第一章~』でした。

右も左も分からずただただ毎日ついて行くのに精一杯。というか、ついて行けずに僕の芝居のせいで稽古がすぐに解散になったこともあった。

稽古場にいる共演者の感情なんて感じとる勇気もないしただただ稽古場の端で台本を読んでいた。

諸先輩方が色々とアドバイスをくださり一生懸命聞いているんだけど脳の処理能力が追いつかず思考停止。毎日稽古に行く前は吐き気が起こる。

でも絶対に笑顔は絶やさず弱音吐かないし見せない。
引き出しが少ないなかでも自分が出来ること必死にやるしかなかった。

先輩方にお願いして居残り練習を一緒にしていただく。
表紙が取れるくらい何度も台本を読み返す。
一番早く稽古場に入り、一番遅く稽古場を出る。
思考の主語を“自分”にして悩むのではなく、主語を“作品”にしてどうすれば作品の為になるかを考え続けること。

とはいうものの、出来ないことばかりの僕は本当に温かく面白く素敵な共演者の方々に囲まれて、3年間195ステージやりきった。
あの共演者のみなさんだったから。心からそう思う。

その方々と『壬生のほたる』で再会できた。

堺新次さん、こばやしあきこさん、積田裕和くん。

嬉しいし、心強い。
そしてあの頃を思い出させてくれ、エネルギーを与えてくれています。

今回の『壬生のほたる』も同じ空気がする。

それぞれ個性が違う。でも作品に対する、仲間に対する熱とベクトルが不思議なくらい同じ。

稽古場の中で自分が出来ることを見つけて率先して動いている。それは稽古中ではなく片付けやゴミ拾いも。

まだ不安要素はあるけれど、「僕らなら」と思う自分もいる。

僕は本当に共演者に恵まれている。
今まで出演した作品の全ての共演者の方々のお陰で、今、僕は板の上に立てています。

全てに感謝して残りの稽古を全うします。

そして劇場にてお待ちしております。

『 新撰組日記 壬生のほたる 』

【 場所 】

渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール
渋谷区桜丘町23-21
渋谷駅西口徒歩5分

【 公演スケジュール 】

1月21日(火) 19時開演
1月22日(水) 19時開演
1月23日(木) 14時開演/19時開演
1月24日(金) 14時開演/19時開演
1月25日(土) 13時開演/17時開演
1月26日(日) 12時開演/16時開演

【 チケット 】

指定席 6,000円
自由席(桟敷席) 5,000円
※詳細は下記ページでご覧ください

■ 公演詳細ページ

■ 予約ページ