たったふたつの言葉

先日、来シーズンのスキーの試乗をするというお仕事をいただきました。

東京〜白馬〜野沢温泉〜東京という旅。

今回の旅でバックカントリースキーを初めて経験した。
バックカントリースキーとは簡単に言うと、スキー場のゲレンデじゃないところを滑るスキー。
森の中やフカフカの深雪を滑ったり、そしてまた歩いて登って滑ったり。

白馬コルチナスキー場ではATOMICというメーカーの試乗会。
たくさんのスキーを試乗した後にプロスキーヤーの児玉毅さんと一緒に滑る事ができました。

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フカフカな深雪は転んでも全く痛くなく、むしろ気持ち良い。
競技スキーをやっているときは「転んで途中棄権にならないように」滑るようにしていた。
だけど深雪のスキーでは転ぶことさえも思いっきり楽しめる。

山の麓まで着くとそこはスキー場とは別の場所。
スキーを担いで最寄りのバス停まで歩く。
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こんな事すら楽しい(笑)

夜はスキーヤーの大池拓磨くんと原田響人くんと晩酌。
ふたりとも純粋にスキーが大好きなんだなーってすぐに分かる。
もともと二人の出身地は白馬ではないけれど、白馬の魅力にとりつかれ今はベースとして活動している。

それが理解できるほど白馬って素晴らしい。
スキー・スノボをするならスキー場の数が多く、雪質が最高。
そうじゃなくても村から眺める景色が素敵。
ここ数年、わざわざ白馬にやって来る海外スキーヤーが増えている。
ヨーロッパのアルプスや北欧ではなく白馬に。
それほど素晴らしいロケーションなのです。
今度は一緒に滑りたいな。

琢磨くんの滑り

そして野沢温泉へ移動。
野沢温泉は学生時代に毎年通っていたスキー場。
しかしながらアルペンスキー専用コースで滑っていることがほとんどで他のコースで滑る事は皆無に等しかった。

ここではBRASTRACKというメーカー主催のバックカントリーツアーに参加させていただきました。
急な参加だったのに快く受けてくださって感謝です。

ガイドの有元崇浩さんと上野岳光くんに先導されてゴンドラに乗って山頂へ。
そして少し滑り降りてからコース外へ。

ここで大切なこと。
コース外へ出る時は必ずスキーを抜いで歩いて出る。

滑りながら出ると滑った跡が出来て、一般スキーヤーが「こっちもコースだ」と間違えて来てしまう可能性があるから。
バックカントリーは雪崩などのリスクもあるので軽い気持ちでコース外に行くのはとても危険。
必要な道具をしっかり準備しなくては絶対にダメですよ。

コース外に出てスキーを履き直して尾根沿い平地を滑る。
平地を滑るのも本当に気持ち良い!
青い空を見上げながら、冬の空気の匂いを感じながらゆっくりと進む。

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そしていよいよドロップイン!

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雪煙が気持ちよく舞う。
滑りながら歓喜の声。
滑り終わったあとの最高の笑顔。
アルペンスキーでは目にしない光景ばかり。

僕も滑るけれどやはりアルペンスキーの滑りになってしまう。
簡単に言うと、アルペンスキーは出来るだけコースの最短距離を通るように雪面を切っていくように滑る。いわゆる雪面と喧嘩しながら滑る。
パウダーでは雪面に逆らわず同調するように滑ると気持ち良い。最初の方はそれが出来なかった。
けどパウダーの上に浮いているような感覚。ふわっふわ。
やっぱり自然と笑みがこぼれる。

全員滑ったあとは上へ登る。
スキー裏にシールというものを貼付ける。
そうするとあら不思議。スキーを履いたまま上に進む事ができる。
この感覚には僕もビックリ。
板を脱いで歩いて登ろうとすると深雪なので足がズボって下まで沈んでしまって歩けない。
だけどスキーだと面積が広いので沈むことなく歩ける。
水の上を歩いている。もちろんそんな経験は無いけれどそれくらいセンセーショナルな驚き。
是非経験して欲しいな。

シールを貼る
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笑顔で手を振れちゃうくらい楽しく登れます
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20分くらい登ってシールを外してまた尾根沿いに滑る。
そうするとガイドの上野くんが素敵な昼食ポイントを用意してくれた。

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おにぎりも何倍も美味しくなる
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ここに座ると向こうに素晴らしい景色が広がっている
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小休止のあともう一度ドロップイン
徐々にパウダーでの滑り方が分かってくる。

自然に身を委ねる。これに尽きる。

そしてまたバスでスキー場に戻る
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心の底からスキーを楽しめたのって何年振りだろう。

僕は小さい頃からずっとスキーをやっていて、高校からつい最近までアルペンスキーをやっていました。
アルペンスキーっていうのは旗と旗の間を通ってタイムを競う競技で「雪上のF1」とも言われている。
つまり最先端のスキー道具を使って数センチ単位で滑るラインを決める。常に滑りにストイックに向き合っていた。

「100分の1秒でも速く滑りたい」
その事ばかり考えて滑っていた。
滑りながら
「後傾になってる」「板がズレた」「ターンが遅れた」「板が滑らない」
など沢山の言葉が頭の中を錯綜していた。

だけど今回は
「気持ちー!」
「楽しいー!」
たったふたつ言葉しか出てこなかった。

今までずっとスキーをやってきたのに新しい感覚ばかりの旅だった。

もちろんアルペンスキーは今でも大好きでこれからも続けますよ。
滑りを突き詰めることもとても楽しいし、あの緊張感はアルペンスキーでしか味わえない。

アルペンスキーと比較して書いちゃったけれど、どっちが良い悪いじゃなくてまたひとつスキーの新しい楽しみ方を知ることができた。
スキーって奥深いなあ!

バックカントリーは春でも楽しめます。
パウダーではなくなるけれど、その分滑りやすいし天候も良い。
しっかり道具の用意とガイドがいれば大自然とスキーを味わうことができる。
初めてのバックカントリーは春がおすすめだとガイドの有元さんもおっしゃっていました。

もしよかったら是非!

今回お世話になったのは野沢温泉スキースクールバックカントリーDivさんです。
ホームページ
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まだまだスキーシーズンは続きます。
僕も時間のある限り雪山に行きます。
そしてスキー・スノボ以外の雪山の魅力も伝えることができればと思います。

最後に。
このような機会をつくってくださってありがとうございます。

シーハイル!

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